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僕ももちろん僕を超えたものの力によって
動かされているんですが
その力を拝む気持ちにはなれません
昔ながらの賑やかな儀式の数々に
僕はただの一度も加わったことがない
ただの一度もいけにえの血を見たことがない
(谷川俊太郎「少年Aの散歩」『メランコリーの川下り』より)
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本当に大切なことは何万年来不変です
そしてどうでもいいことは
もう言い尽くされていると思うんだけど
(同前)
あたし、水木なつみ。小学4年生。嵐の夜に突然現れた赤ちゃんは、なんと15年後の未来からタイムスリップしてきた、あたしの赤ちゃん、みらいちゃんだったの! パパとママはロンドンに行っちゃって留守だし、いそうろうのいづみおばさんは赤ちゃんが大っ嫌い! あたし一人でもう大変。でも、決めたんだ。みらいちゃんが無事に未来へ帰れる日まで、あたしが育てる。だって、あたしがみらいちゃんの、ママだもん!
マリオ「チャオ、みらい」
龍一「元気でね、みらいちゃん」
潮「さよなら、みらいちゃん」
漬子「また、会おうね」
丸「元気でな」
紗利衣(並んでるけど台詞なし)
文夫「じゃあな、みらいちゃん」※声のみ
祐介「おっきくなるまでね、ばいばい」※声のみ
タマエ(泣きながら)「元気でね、みらいちゃん」
えり子(泣きながら)「さようなら、みらいちゃん」
大介(頭を撫でて)「また会おうぜ」
いづみ「みらい、お別れだね。あたしのこと、ちゃんと覚えておいてよね。15年後に、また。その時は、有名なマンガ家になって、面白いマンガいっぱい見せてやるから……。元気でいるんだよ」(抱きしめる)
ボビー(顔をなめる)
なつみ「みらいちゃん、これは、未来のママに渡してね。みらいちゃん、ちょっとの間だけ、バイバイね。すぐに会えるから、いい子で待っててね。みらいちゃん……!」(強く抱きしめる)
ねえ だから だからわたしも
きょうだいができたのだね
小さな手つないで
行こうしあわせ気分で
(益田宏美『愛を+ワン』作詞:岩谷時子)
ほんとう? ほんとに赤ちゃんができたの? じゃ、また赤ちゃんを抱っこできるんだ! やった! ね、ママ、赤ちゃんのおむつ、あたしがかえていいでしょ? あ、ミルクもあたしがあげる! あたしとっても上手なんだから。それからね、お風呂にも入れられるし、それから……
体温を保つ、ということなのだ。
それは過去に学ぶということでもあるし、過去を引き連れて生きるということでもある。過去と未来を引き合わせることが幸福であると僕は信じていて、だから「時間」と「再会」を愛する。
なつみ「みらいちゃん、これは、未来のママに渡してね。みらいちゃん、ちょっとの間だけ、バイバイね。すぐに会えるから、いい子で待っててね。みらいちゃん……!」(強く抱きしめる)