2002年2月のネタ(Jacky)

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2002.2.20(水) 無限ワンアップ~マドハンド編~

テスト寸前です。
ドラクエ版テスト前。

 A「どう、勉強してる?」
 B「いや全然してないよ」
 A「俺も。とりあえず数学とかはやってんだけどさー。」
 B「そーそー。やる気出ない教科とかあるもんな。」
 A「俺暗記苦手だからさ、歴史とかホントだめ。」
 B「あーわかるわかる。」
 A「数Bと世界史一緒の日だろ。やべえよー。」
 B「うっわそうだ最悪!数学と暗記一緒にすんなってなあ。」
 A「やべえ~全然勉強してないぞ、もう世界史捨てようかなあ…」
 B「世界史を捨てます。いいですか?」
 A「はい。」
 B「それをすてるなんてとんでもない!」


ドラクエ版テスト本番。

 先生「よーしこれからテストを配るー。問題用紙は1枚、表裏印刷だー。ちゃんと確認しろよー。」
 生徒「うっしゃああれだけ勉強したんだやってやるぜー。」
 先生「全員に配られるまで問題見ちゃだめだぞー。」
 生徒「あーどきどきするなー。おっ、やっと問題用紙が回ってきたぜー。」


  生徒は問題用紙をてにいれた!
  だが生徒はこれいじょうものをもてない。



 生徒「な、なにいいいいいぃぃぃ!!!
    い、いつのまにアイテム欄が埋まったんだ?
    おかしいぞ、装備品を含め8つまで持つ事が可能なはずなのに!!」


     アイテム
   Eぬののふく
   EシャープペンシルA
    シャープペンシルB
    えんぴつ
    消しゴム
    シャープペンシル替え芯
   Eコンタクトレンズ(右)
   Eコンタクトレンズ(左)



 生徒「…しまったぁぁああああああああ!!!
    気合入れてコンタクトをつけてきてしまったあああ!!
    な、何故だ、何故コンタクトレンズが左右別々の扱いなんだ…!!」


  なにかもちものをすてますか?


 生徒「まじでかぁああああああああああ!!!
    …し、しかし大丈夫だ、俺にはシャープペンが2本とえんぴつが1本…替え芯だってある。
    ひとつくらい捨てたって大丈夫!!
    何を捨てようかな…。
    消しゴムとか捨てたらたぶん「それをすてるなんてとんでもない!」だもんな…

  シャープペンシルBをすててもいいですか?


 生徒「はい。」


  生徒はシャープペンシルBをなげすてた。
  問題用紙をてにいれた。



 生徒「よっしゃあ!これでテストが受けられるぜ!!」
    あれ、この問題用紙、2枚重なってるぞ…。


  生徒は問題用紙をてにいれた!
  だが生徒はこれいじょうものをもてない。



 生徒「え…?
    おかしいな、問題用紙は1枚だけのはず。
    なぜ問題用紙が2枚も回って来るんだ!?
    …。
    ……。
    ………!!
    …しまったぁぁああああああああ!!!
    俺は今、後ろから二番目の席に座っている
    =後ろの席の奴に問題用紙を回さなければならない
    =もう一枚受け取らなければいけない…


  なにかもちものをすてますか?


 生徒「ガッデェエエエエム!!
 先生「おいそこ、早くしなさい。テストを配るのに何分かかってるんだ!!
 生徒「…いいさいいさ。捨てりゃいいんでしょ。大丈夫、シャープペンが1本あればなんとかなるさ。」


  生徒はえんぴつをなげすてた。
  問題用紙をてにいれた。



 生徒「わたす。


  生徒は問題用紙を後ろの生徒にてわたした。


 生徒「…あー、ごめん、いやごめんて。だから悪かったってそう怒るなって。」


  後ろの生徒はいきりたっている!(既に5分経過)


 生徒「げっ、よく見ると全員俺を睨んでる…」


  他の生徒たちはいきりたっている!


 先生「お前みたいな間抜けな奴のせいでみんなが迷惑するんだ!」
 生徒「先生まで!」


  にんげんのむれはいきりたっている!


 生徒「まあまあみなさん、そんなにこうふんしないでくださいよ。」


  にんげんのむれはますますいきりたった!


 生徒「あーっ。ちくしょう嫌われちまったっぽい。ブルーだな…んまあいいさ、これで安心、アイテム欄もひとつ空いたし。」
 先生「…おい、落としてるぞ。シャープとえんぴつ。(拾)」


  先生はシャープペンシルBを生徒にてわたした。
  先生はえんぴつを生徒にてわたした。
  だが生徒はこれいじょうものをもてない。
  なにかもちものをすてますか?



先生「ほら、あせるなよ。落としたらまたいつでも拾ってやるからな


  先生はにっこりほほえんだ。


 生徒「ありがとう…先生。でも、でも…優しさは時に罪です…。」
 先生「何を言ってるんだ。それと、さっきから独り言が多いぞ。テスト中は慎みなさい!
 生徒「……ど、どうせいと?(涙)」


  生徒はまごまごしている。


 先生「…それじゃ少し遅れてしまったが、
    お待ちかねの解答用紙を配るー。
 生徒「ぐふっ。


  生徒に330のダメージ!
  生徒は(テスト中だけど)しんでしまった。
  ぜんめつしてしまった…








どこからともなく こえがきこえる……。


*「みちびかれしものよ……。
  まだ しぬときでは ありません。



*「そなたに ふたたび
  いのちを あたえましょう
  さあ めを おあけなさい……。





















…へんじがない ただのしかばねのようだ
2002.2.21(木) Take you any way you…このまま君と面会謝絶 (by hide)

書きたいネタがあり過ぎて更新が追いつきません。
Webサイト日記を書く者にとってこれほど幸せな悩みは無いのでしょう。



というわけで、今日ははまじについて語らせていただきます。



みなさんは、《はまじ》という人物をご存知だろうか?





おなじみはまじ←はまじ







コレですね。
このエクレアっぽいのを片手にオレンジなリキッドを飲まんとしている少年こそ、
我らが愛すべきはまじです。





はまじは、漫画『ちびまる子ちゃん』(さくらももこ著)の登場人物です。

その『ちびまる子ちゃん』には個性的なキャラクターが多数登場します。

特に主人公、まる子を取り巻くクラスメイト達の小学生離れしたキャラクターの濃さ。

それこそが本作品の最大の魅力であり、

連載が終了した今もなお、テレビアニメとして毎週放送が続けられ

日本全国、日曜の茶の間に微笑ましげな笑顔の素を振り撒いている理由なのです。




そして《はまじ》は、

『ちびまる子ちゃん』という漫画の中でも最古参の人物であり、

またトップクラスの知名度を誇る最重要キャラと言えます。


…この日記の読者の皆様の中にも、

幼き頃にはまじの魅力にとりつかれ

毎週かじりつくようにしてテレビの前に体育座りをされていた方も少なくないでしょう。

はまじというのは、それほど魅力的なキャラクターなのです。

恐らく日本国民の中で、

はまじが嫌いな人なんて居ません。










では何故はまじはそれほどまでに魅力的なのか?





ふと、そんな事を考えてしまいました。

そんなの、答えるまでもないじゃないか、と皆さんは思うかもしれません。

かくいう僕も、その疑問を感じ始めた頃には同じ気持ちでした。

しかし考えても考えても、はまじの魅力の根源と言うのがわからないのです。




考えてもみてください。

『ちびまる子ちゃん』には、個性的なキャラクターが多数登場します。

上に記したように、特にまる子のクラスメイト達の濃さは、並ではありません。

僕はその象徴こそがはまじであると考えていたのです。

しかし…

考えてもみてください。


はまじは、

ゴリラのものまねが上手で、

クラスを盛り上げるおバカなお調子者

でも、

でも…、それだけなんです。


はまじは、

花輪くんのようにキザなお金持ちでもなければ

藤木くんのように卑怯者でもなく

永沢くんのように家が火事で焼けてしまったわけでも

ブー太郎のように語尾に「ブー」とかつけるわけでもない。

山根くんのように胃腸が弱いわけでもなければ

小杉くんのように食いしん坊でもなく

かといって大野くんや杉山くんのようにスポーツ万能でも男気があるわけでもなく

前田さんのようにいつもムスっとして怖いとか

野口さんのように暗くて静かでお笑いマニアだとか

とし子ちゃんのように特別に大人しかったり

みぎわさんみたいになんだかわけのわからないキャラでもなく

丸尾くんみたいにブッ飛んでもいない

しかしたまちゃんほど普通でもない


…。

なんなんでしょう。

はまじの魅力って。

そりゃ確かにはまじはバカですよ。

それはわかります。

あいつはバカです。お調子者です。

でも、

でもね…

はまじがどれだけばかだと言っても、

山田くんのバカさ加減にはかなわないんですよ。




はっきり言って山田くんという最強のバカの登場により、

はまじの存在意義というのが物凄く薄くなってしまったように思えます。

はっきり言って、全く意味の無いキャラクターだったりするのではないでしょうか。

しかし、

はまじというキャラクターが我々の心を捉えて離さないという事実は、

かえがたい事実なのです。

はたして、

はまじの魅力と言うのは

何処にあるのか。


僕はもう少しだけ考えてみることにしました。

そりゃあもう寝る間も惜しんで泉ピン子はおしんで。(ふじ役)

そうしたら、意外とあっさりと答えは見つかったのです。

それは、単純にこういう事なのです。





おなじみはまじ←はまじ







コレです。



10年以上も昔から



我々の心を捉えて離さない、



はまじの魅力、



それこそは、



ずばり、



キャラデザです。





つまり、顔。





おなじみはまじ←はまじ






この見るからに頭の悪そうな顔!


特に、


鼻の下を走るナゾの二本線。


誰がどう見ても、第一印象は確実に「アホの子」です。


常にやる気の無い表情

どこ見てんだかわからない瞳


…ってか、


とりあえず顔の長さ。

あと髪型。

なんだかどんぐりみたいですよね。






↓このへんどんぐりっぽい。
おなじみはまじ←はまじ







もうどっからどう見てもアホにしか見えません





おなじみはまじ←アホ。






このアホな顔つき。

これこそが、はまじの魅力なのです。

さくらももこの天才的な写実によって、

この世に生受けた我らがヒーローはまじ



我々は永遠にこの少年を愛しつづけるだろう。

だって、

こいつよりアホっぽい奴って絶対居ないよ。


たとえキャラクター的に何の特徴もなくても、

顔がアホっぽいから大丈夫。



さて、そんな我らがヒーローはまじ。

実は彼、実在のモデルが存在するのです。

彼の名は、浜崎憲孝。

最近、ワイドショーなどでも取り上げられたのですが、

この浜崎憲孝さん、

なんと、一冊の本を出版いたしました。





僕、はまじ←はまじ著




…う~ん。

やはりさくらももこ氏本人が描くと違いますね。

アニメ版の何倍にも増してアホっぽいですね。


なんだその両手の微妙な角度は!


首の傾け具合が素敵すぎるぞ。

しかもTシャツに「H」て。

とってつけたようで面白すぎます。

何故かほっぺ赤いし。



そしてなんとこの『僕、はまじ』(浜崎憲孝・著)ですが、

出版を記念してサイン会が開かれています。

なんとあのアホ面

実物が見られるというのです。


期待に胸が膨らみます。

高鳴る鼓動を抑えきれません。

だって、





おなじみはまじ←はまじ


…コイツですよ?





本物のはまじです。

本物のはまじのアホ面が拝めるんです。

これを目にするまでは絶対に死ねません


そして、僕はついにそのサイン会の画像を入手することに成功しました。

さあ、

どんなアホ面がお目見えするのか…




COME ON,



THE 

REAL 

HAMAJI!!



素。

現在のはまじ←はまじ


…めっちゃ普通やん!


いや確かにシャツをベルト無しズボンの中に突っ込んでるのはイメージ通りだけれども!




















昨晩 眠れずに

失望と戦った

はまじが普通に見える

画像が悲しいから






…僕がこの画像を見た瞬間に感じた事、それは

単なる失望でなく

悲しみ、憤り、やるせなさ、愛しさ、切なさ、心強さ…

そのどれでもない。

紛れも無く、怒りであった。



だって、

なんの特徴あるキャラクターも持ち合わせないはまじが、

顔まで普通だったらさ、

魅力ゼロじゃん。

普通のオヤジのぶんざいで

ちょっと同級生の漫画にデフォルメされて登場したくらいで

印税暮らしですか。

めっちゃ売れとるらしいやないですか。

左うちわですなあ…。

このペテン師め!





おなじみはまじ←同一人物→現在のはまじ






…いつ整形してん。







…はまじ。

ゴリラのものまねが得意なはまじ。

ローラースルーゴーゴー持ってるはまじ。

一度だけまる子と噂になったはまじ。

でも何の性格的特徴もないはまじ。

本当は普通な顔したはまじ…。


ああ、はまじくん。

今まで君は、僕らを騙していたんだね…。




でもいいんだ。

それもひとつの真実さ。

少しだけオトナ社会の裏側ってもんを知っちゃったけど、

特徴がないからなんだってんだ。

本当は普通だからってなんだってんだい。

そんなことで僕らのはまじへの愛は変わりやしないさ。

我らが《はまじ》が素敵な少年だという事実は、

かえがたい事実なんだから!






…それにさ、

はまじは性格的特徴が何もないって言ってるけどさ、

それでも、




この人よりはましだよね。




苗字しかわからないけどとりあえず関口←関口










こいつってなんか特筆事項あるんでしょうか。


2002.2.22(金) セブンティーンズ・マ○○~17歳の恥部~

『15の夜』(尾崎豊)

落書きの教科書と外ばかり見てる俺
超高層のビルの上の空 届かない夢を見てる
やりばのない気持の扉破りたい
校舎の裏 煙草をふかして見つかれば逃げ場もない
しゃがんでかたまり 背を向けながら 心のひとつも解りあえない大人達をにらむ


そして仲間達は今夜家出の計画をたてる
とにかくもう 学校や家には帰りたくない


自分の存在が何なのかさえ 解らずに震えている 15の夜

盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま 暗い夜の帳の中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に 自由になれた気がした 15の夜


冷たい風 冷えた躰 人恋しくて
夢見てるあの娘の家の横を サヨナラつぶやき走り抜ける
闇の中 ぽつんと光る自動販売機 100円で買えるぬくもり 熱い缶コーヒー握りしめ
恋の結末も解らないけど あの娘と俺は将来さえ ずっと夢に見てる


大人達は心を捨てろ捨てろと言うが 俺はいやなのさ
退屈な授業が俺達の全てならば
なんてちっぽけで なんて意味のない なんて無力な 15の夜


盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま 暗い夜の帳の中へ
覚えたての煙草をふかし 星空を見つめながら 自由を求め続けた 15の夜


盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま 暗い夜の帳の中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に 自由になれた気がした 15の夜




友達(添え木=Entertainment Zone副管理人)が僕の誕生日(11月1日)を祝いに来てくれた。
彼は僕にプレゼントをくれた。
福山雅治の『Dear』チャレンジの付録CD(爆笑問題出演)のケースと、

ブラビデオ。

スタミナと、タイミングと、リラックスが(振り付け指導有り)入ってた。
・・・友よ。
確かにネタとしては、一流かもしれない。だが、だが、
要らねぇよ。
ていうか
たぶん見ねぇよ。

『スタミナ』の作詞が《ビビアン・スー&ブラックビスケッツ&森浩美》と書いてあって少し笑った。
寄ってたかって作り過ぎ。
あと、ちょっと疑問。
ビビアン・スー&ブラックビスケッツ。
そうだったのか・・・
ビビアン・スーはブラックビスケッツじゃなかったのか・・・
可哀想なビビアン。

そして話題は何故か尾崎豊の『15の夜』へ。
この曲は本当に名曲なのか?
固定観念
にとらわれているだけではないのか?
そもそもこの歌詞はどういう意味なのだろう?

《~15の夜の歌詞の本当の意味を探る~》

二人で徹底検証してみました。
『15の夜』のCDをセットし、スイッチオン。
問題のある個所で止めよう、ということになった。




 落書きの教科書と外ばかり見てる俺
 超高層のビルの上の空 届かない夢を見てる



J「まあ、普通だわな」

添「ここはまあいいな。すてきだな」

J「そりゃ届かないよな」

添「超高層ビルじゃな」

J「ああ、じゃな・・・」

添「スーパー高層ビルじゃな。」

J「おだやかな心を持ちながら怒りによって目覚められちゃな…


 やりばのない気持の扉破りたい


J「比喩、だな」

添「ああ」

J「隠喩、か?」

添「直喩、さ。」


 校舎の裏 煙草ふかして見つかれば逃げ場もない


J「うんうん。まあね」

添「情景は、浮かぶな」


 しゃがんでかたまり


J「《かたまり》ってことは、ひとりじゃないんだな」

添「仲間と一緒にいるわけだ」


 背を向けながら


J「!・・・何に?

添「ん?」

J「何に背を向けていたんだこいつらは!? 壁か、社会か、オトナタチかっ!?



添「いや、お互いに。



J「ウンコ座りか」

添「たぶんな」

J「集団でか」

添「ひとりじゃないな」

J「等間隔か」

添「正多角形だな」

J「八人だったら、正八角形か」

添「無論だ」

J「そうだったのか・・・」

添「どこから先生が来てもいいように

J「意外と臆病だな」


 心のひとつも解りあえない大人達をにらむ


J「心って、数えられる名詞なのか。a lot ofではなくmanyなのか」

添「間を取って、several

J「O.K.それはそうと、《をとな》って発音して歌ってるよな、これ。いやむしろ《わとな》《わたな》

添「許してやれよそのくらい」

J「ところで、《にらむ》というのはどういうことだ」

添「先生にバレたんだろ」

J「ああ、なるほど。だからにらんでるのか」

添「そうそう」

J「でも、反対側の奴はどうするんだ。背中合わせの奴は。八角形の逆側の頂点は。180度首回転か?」

添「いや、気付いてないんじゃないか」

J「めっちゃ煙草吸ってんのか」

添「たぶんな」

J「実は反対側からも先生来てたりしてね」

添「全方向から来てたりしてね」

J「はっぽうふさがりだな」

添「ひとりにひとりずつ」

J「にらみやすいな」

添「意外に七人とか」

J「にらみ相手の奪い合いだな」


 そして仲間達は今夜家出の計画をたてる


J「ここで注目すべきは、現在形で書かれていることだ」

添「確かに」

J「こいつらは今夜家出をするわけじゃない、あくまで今夜は計画を立てるだけなんだ」

添「誰かの家に集まって」

J「こんな会話が交わされる。
 【俺25日と26日しか空いてないんだけど・・・】
 【仕方ねぇな、じゃあその日にしようか】
 【いや待てよ、25日って平日じゃんか】
 【学校終わってからならいいだろ】
みたいな」

添「イメージ違うなあ」

J「まあ、そんなもんだろ」

添「んで、なんだ。みんなで何時にドコドコに集まろうとか決めるのか」

J「え?」

添「いやだから、集合場所とかを。みんなで集まるんだろ?」

J「いや、別々かもしれないぞ」

添「は?」

J「仲間達がそれぞれ別々に計画を立てるのかもしれない」

添「そうなのか・・・?」

J「どこにも《集団家出》などとは書いていないじゃないか。」

添「なるほど…」

J「いいか俺達は固定観念に縛られ過ぎなんだ。『15の夜』というタイトルにしたって・・・」

添「15歳の夜ってことだろ」

J「いや、違うかもしれない」

添「15回目の夜とか」

J「出生15日かよ。若いな」

添「15個の夜とか」

J「そう、それだ! 15人の別々の夜なんだよ。つまり、この日家出の計画を立てるのは15人」

添「別々にか」

J「別々にだ」

添「じゃあ何のために集まるんだよ」

J「だからこんな会話があるんだ、
 【俺は○○(場所)に家出しに行くけど、お前どうする】
 【えっ、俺も○○行こうとしてたんだけど】
 【まじでかっ!かぶってんじゃんか】
 【じゃあ、じゃんけんで決めるか】
みたいな」

添「確かにかぶったらなんか気まずいよな」

J「あんま仲良くない奴とだったらちょっと嫌だよな」

添「朝まで一言も会話無しか。辛いな・・・」


とにかくもう 学校や家には帰りたくない


J「帰りたくない、ということはこの瞬間に既に学校や家には居ないわけだ」

添「だろうな」

J「どこにいるんだろう」

添「家じゃないんだろ」

J「やっぱなんか旧校舎とか廃工場とか・・・」

添「案外おばあちゃん家かもしれない」

J「尾崎豊はおばあちゃん子だったのか」

添「たぶんな」

J「つまりこういうことか。
 【おばあちゃん、ぼくとにかくもう学校や家には帰りたくない
 【おおよしよし、こわかったねゆたかや。もうだいじょうぶだからね】
 【うん。ありがとうおばあちゃん】」
 【ゆたかをいじめるやつはようしゃしないよ】


添「すっげぇ孫バカじゃん」

J「グランドマザコン。」

添「あ、意外と響きはかっこいい


 自分の存在が何なのかさえ 解らずに震えている 15の夜


J「これも現在形だな。震えている・・・」

添「おばあちゃんの胸の中でな

J「15にもなって・・・」


 盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま


J「盗んだバイクか…どっから盗んだんだろう」

添「そりゃもちろんおばあちゃん家だろ」

J「うわ~、全然問題ないじゃん」

添「しかも固定観念にとらわれずに考えれば、15歳じゃない可能性もあるんだろ?」

J「めっちゃ免許持ってるかもしれんな」

添「犯罪でもなんでもないな」

J「ん?そういえばこれはいつの話なんだ」

添「いつ、とは?」

J「こいつは何処に行こうとしてるんだ?」

添「計画を立てに行くんだろ?」

J「それなら行き先くらい解るだろ」

添「ああそうか」

J「もう家出しようとしてるとしたらちょっと話が飛び過ぎだよな」

添「・・・フライングとか」

J「みんなを出し抜いて自分だけ?ひでぇな」


 暗い夜の帳の中へ


J「行き先わかってんじゃん。めっちゃ確信してんじゃん」

添「いや、まあなあ・・・」

J「どこだよって!」

添「知るかよ!帳って呼ばれてる倉庫があるんだよ」

J「なんで倉庫なんだよ」

添「イメージだよ」

J「そういえば昔『トバル』というゲームが・・・」

添「いやそれは関係ないな」


 誰にも縛られたくない


J「走り出すスタートラインはおばあちゃん家だよな。」

添「だろうな」

J「おばあちゃんに縛られてたのか?」

添「たぶんな」

J「孫がかわいくて仕方ないんだろうなあ・・・」


 逃げ込んだこの夜に 自由になれた気がした 15の夜


J「ここはまあ・・・後にも出てくるからな」

添「後でってことで」


 冷たい風 冷えた躰

J「なあ…《躰》ってなんだ?」

添「《からだ》、だろ?」

J「おいおい、《からだ》だったら《身体》だろ?」

添「にんべんが足りない。」

J「書き忘れたのか」

添「まあ、尾崎豊も高校中退だからな。」

J「しかしまさか尾崎豊が漢字の間違いなんて…」

添「事務所としてはNGなわけだ」

J「かといって本人に言ったら自殺しちゃいそうだし」

添「仕方ないから勝手に新しい漢字を作っちゃったんだな」

J「さすが青山学院中退者。」


 人恋しくて 夢見てるあの娘の家の横を サヨナラつぶやき走り抜ける


J「夢見てるあの娘…眠ってるってことか。ロマンチックな言い回しだな」

添「いや、単に片想いなんだろ。」

J「えっ?」

添「固定観念に縛られすぎなんだ、《夢見てる》ってことはあこがれてるだけなんだよ。」

J「じゃあ、サヨナラもくそもないわな。」

添「自過剰やん。」


 闇の中 ぽつんと光る自動販売機 100円玉で買えるぬくもり 熱い缶コーヒー握りしめ


J「まあ、お約束の突っ込みとして『100円じゃ缶コーヒー買えねえだろ!!』

添「いやそう答えを急ぐな。100円で買えるコーヒーだってあるかもしれない」

J「ブリックとかピクニックとか?」

添「バカ、そりゃ缶じゃないだろ。う~んナゾだ。」

J「あ、でらやすか。」

添「こらこら。名古屋地方の一部の人しかわからんようなネタはやめい。」

J「※でらやすは、7,8年前名古屋の一部に存在していた超ディスカウント自販機です」

添「おーわかりやすい」


 恋の結末も解らないけど あの娘と俺は将来さえ ずっと夢に見てる


J「…確認しておくが、片想いなんだな?」

添「だろうな」

J「片想いのくせに将来の事まで考えてんのか」

添「かなりの妄想家だな」

J「いやこれはもう病気でしょう」

添「尾崎豊のイメージが着実に変わっていくなあ…」

J「まあ、夜中に片想いの相手の家の前まで行く時点で、ストーカーだしな。」


 大人達は心を捨てろ捨てろと言うが
 俺はいやなのさ



J「それをすてるなんてとんでもない!

添「かぶせネタか」


 退屈な授業が俺達の全てならば
 なんてちっぽけで なんて意味のない なんて無力な 15の夜



J「退屈な授業が俺達の全てではない、と」

添「退屈じゃない授業が受けたいぞ、と」

J「先生もっと画期的な授業をしてくださいよ、と」

添「もっと僕らの身近な問題を取り上げてくださいよ、と」

J「なんだ、実はかなり勉強熱心じゃないか。」

添「誤解してたな。すまん、豊」


盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま 暗い夜の帳の中へ


J「むう。さっきの繰り返しか。」

添「リピートか…豊め、ネタ切れだな」

J「ああ…。俺らもな。」


覚えたての煙草をふかし 星空を見つめながら 自由を求め続けた 15の夜
盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま 暗い夜の帳の中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に 自由になれた気がした 15の夜



J「なるほど。最終的には自由になれた気がしたんだな。」

添「良かったな。自由になれた気がして。」

J「いいのか、そんななんとなくで。」

添「いいんじゃないのか。だってこいつ別に大したことしてないんだぜ」

J「確かに。実際家出したかどうかすら定かでないしな。」

添「家出の計画を立てるだけ立てて、おばあちゃん家のバイクに乗ってストーカーしただけだもんな。」

J「う~ん、しかし…。」

添「ん?」

J「アレだな、俺ら…結構頑張ったけど」

添「なんだよ」

J「ネタ切れ、だな」

添「…ああ。」

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