Entertainment Zone
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〒160-0023
新宿区西新宿八丁目二の二三
コアステ〜ジ西新宿四〇五
おざき教育研究所
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みちすじ
メール
木曜□ 本格運用中
●時間:毎週木曜日19:00〜朝方(2012年12月13日より)※終了時間は割と適当
●場所:おざ研(上記)みちすじ
●振る舞い:木戸銭を少々払っていただき、あとは飲み食い自由。こっちでは食器や氷くらいしか用意できませんので、みんなのために、何か持ってきてください。
●持ち物:\1000(を基本に、懐に応じて)、飲み物・食べ物(「自分が飲むもの」ではなく、「みんなで飲むもの」という雰囲気でお願いします。一升瓶や、ウィスキー・リキュール、ソフトドリンクなど何でも、自分が好きなものや、みんなに飲んでもらいたいものを。食べ物についても同様です。)
●心構え:基本的に言論の自由があります。ただ、楽しく正しく場所を維持するためにふさわしい言動・行動を心がけましょう。行きすぎた内輪話(Twitterの話しかしないとか)も控えるとよいかもしれません。また、知らない人がいたら、知ってる人になったら素敵だと思います。
●その他:場所とは何かということを一緒に考えられたら幸いです。
【尾崎教育研究所】
ただ人が集まるための場として平成24年12月1日開設。藤子・F・不二雄先生のお誕生日。前の場所(無銘喫茶)を追い出されたのが11月1日で、僕の誕生日だったので、なんとしても12月1日にこだわりたかったのです。
表記は「おざき」でも「尾崎」でもいいです。前者だと幼稚すぎるし、後者だと固すぎます。お好みで。
所長は「ジャッキー」(僕)です。
だからジャッキー教育研究所でも別にいいですね。
じゃっきー教育研究所ってするとかわいいですね。じゃ研。
でも略しておざ研ってのがいいので、呼ぶときはぜひこれでお願いします。
【木曜□】
毎週木曜日の夜に、集まろうという会です。場所は上記研究所。会費(場所のためにいただくお金)は1000円くらいにします。(ほぼこのためだけに物件を借りたので、お金をいただかないと死んでしまうのです。)貧乏人と金持ちは自分のふところと相談してくださると幸いです。「お金がないから行かない」よりも、「100円しか払えないけど行く」のほうがこっちはうれしいです。
飲食物は持ち込みです。「お店」ではないので、場所代だけ払ってその時にあるものを食べたり飲んだりしてください。優しい人・余裕のある人がお酒とか食べ物とかを持ってきてくれて、貧乏人はそれに甘えるという素晴らしいシステムです。どういうバランスになるかわかりませんが、ひとまずそういう感じにします。もし何もなくても、コーヒーとお茶くらいは出ると思います。
誰が来ても大丈夫です。こういうところに行くのは勇気がいるというのはわかりますが、そこをどうか、なんとか、がんばってください。その一歩がすべてを変える力です。
その一歩がすべてを変える力です。
19時くらいには開いている予定です。(日によってはもっと早く開くこともあるでしょう。)
何のために集まるのか? 特に理由はありません。何をするということもないです。集まることそのものが目的です。ドラえもんに出てくる「あき地」とか、昭和三十年代に広がっていた「原っぱ」、現代で言うなら「近所の公園」ですね。あんな感じです。個人的には2000年前後に隆盛した「チャット」っていうのも、集まることに意義のあった場所だと思っています。そういう場所があるのと、ないのとで、生き方は変わってくると思うのです。
初めて行ってみて、最初はなじめないかもしれません。でも、もし少しでも興味や未練があったなら、めげずに何度も来てください。そのうちに少しずつ変わってきます。そういう人をたくさん見てきました。もちろん「合わないな」と思ったら別ですが、それでも時にはそういう場があったことを思い出してほしいな、というのが僕の願いではあります。
「木曜□」ってなんだ? ってのですが、どういう名前にしようかと迷った時に、いいのが思いつかなかったので、苦し紛れにこうしました。□の部分、読み方は特にありません。この場のことは、好きなように呼んでください。そうしたらそのうち通称ができて、それが正式名になるかもしれません。
永遠に名前を考え続けている、ってのもいいですが。とりあえず「木曜□」は仮称ということにしておきます。
平成24年12月6日(木)、仮開所でした。
この写真はまだ準備中のもので、汚いですが、参考にどうぞ。
平成24年12月1日(土) カウンター作りました。
※椅子、目標数に届きました!(2012/12/04)
幻のバナー ↓でお願いしておりました「椅子買ってください」ですが、本日目標数に届きましたでございます! 本当にありがとうございます!! まだ届いてはおらず、「買うよ」とか「買ったよ」とか仰っていただいた数が、目標数に届いたという意味なので、「なんだ揃ったなら送るのやめよう」とされますと、足りなくなってしまいます。「言ったけどまだ送ってない」という方は引き続きよろしくお願いいたしますです!
まさかこんなに早く揃うとは思いませんでした。6日に開放してみますが、その時はまだ届いていないはずなので、立ち飲みまたは地べた飲みになります。椅子でゆったり飲みたいという方は13日以降にお越しいただければと思います。
また、指定した椅子は折りたたみで場所も取らないし、多くあって困るものではないので、「送るつもりだったのに……生きがいをなくした……」と思ってくださる方はぜひぜひ!! あるいは、まだまだ必要なものはたくさんあるので、「金が湯水のようにある。何か買わせろ」という方には遠慮なく甘える所存です。
ともあれ、最大の懸念だった椅子問題はこれで解決いたしました。本当にありがとうございます。これで胸を張って、「この場所は皆さんのおかげで作れたんですよ」と言うことができます。「まだまだ何か力になりたいぞ」という有り難い方は、ぜひ一度おざ研にお越しいただいて、あれこれ話し合いましょう!
思い切ったお願いです。。
みなさん、椅子を買ってください。←買ってもらえました
今日(12/1)、カウンターを作りましたが、僕にできるのはこれが限界であります。座り心地のよい椅子を10脚とか作る技術と力は僕にはありません。また、座り心地のよい椅子を10脚とかまとめて買う金銭的余裕(というかふんぎり)もなかなかないものです。
そこで、みなさまにお願いです。ドラゴンボールで悟空が放つ元気玉のように、少しだけ力をお貸し下さい。心と懐にちょっとだけ余裕のある方は、おざ研のために椅子を買ってほしいのです。
この空間は僕一人で作るものではなく、「みんなで作るもの」になるのがよいと思っています。それはもちろん、足を運んでいただいたり、お酒やらモノやらを持ち寄っていただくことによってそうなっていくのですが、椅子がない状態では肝心の「集まる」ということ自体が難しくなります。そういうわけで、「集まるためのお膳立て」も、みなさまにご協力をお願いしたいのです。
「みんなに椅子を買ってもらう」というアイディア自体も、とある「常連さん」から頂いたもので、僕はご提案をいただくまでそういう考えはありませんでした。微塵もなかったと言ったら嘘になりますが、「そこまで甘えるわけにはなあー」と思っておりました。でも、他ならぬ「みんな」のうちの一人から言われたことなので、「そんなら甘えるぞ!」って思えたのです。
具体的には、Amazon(もちろん、同じ椅子が他のところで買えるならそれでも構いませんが)でこの椅子(売り切れの場合はこことか、いろんなページから買えます)を購入し、お届け先をこのページの一番上に書いてある住所にして送ってほしいのです。(届く日時はいつでもよいですが、もしわかれば知らせてくだされば嬉しいです。)
もうちょっと楽に買いたいという方のために、Amazonの「ほしいものリスト」を作りましたので、ここから買ってくださいませ。僕もこの機能よくわかってないのですが、慣れてる人にとってはこっちのほうがいいのかなと思います。「ショッピングカートに入れる」をクリックすればよいようです。
だいたい3000円ちょいです。これを高いと見るか、安いと見るか……です。一回飲みに行ったらだいたい3000円くらいです。CDアルバムが3000円くらいです。あるいは、「11月に僕のところで飲まなかったぶん」だと思ってくださってもいいです。それで、少なくとも3年弱の間、おざ研でいろんな人に愛用される、ということです。
せっかくだから、送ってくれた人の名前とか印とかを椅子につけるのもいいなーとか思います。来るたびに、「この椅子は自分が買ったんだよなー」とか思えたら、けっこう豊かなのではなかろうかとか思います。ちょっと、一肌脱いでいただけたら、とてもとても助かります。本当に。
いろいろな考え方があると思います。3000円をどこに払うとみるか。おざ研に払うと見るか。「みんな」に払うと見るか。ジャッキーに払うと見るか。このサイトに払うと見るか。もしくは、未来に払うと見るか。過去に払うと見るか。……。なんとなく、自分の納得できる行き先をイメージしながら、ボタンを押してくださったら、本当に嬉しいです。
だいたい10脚あればいいなと思っています。買ってくれた方は、「買ったよ」とお伝えいただければ幸いです。もちろんこっそり送っていただいても問題ありません。数が揃いそうになったらここでご報告しますし、おざ研は広いので15脚くらいあっても使いようはあります。ちょっとやそっとでは「買いすぎ」にはならないと思います。
よくわからないことがあったら、掲示板やメールでお問い合わせくださいませ。本当にわがままなお願いですが、試みとしてめっちゃ楽しい感じがするので、ご協力いただけたら実に壮大なことになると思います。
11月29日現在、まだ椅子も机も存在しないのですが、だんだん整ってくると思います。わずか一月で部屋を借りるところまで行っただけでも褒めてくださいな。
12月1日土曜日は昼から夜までいて、作れたら机を作ったり、今後のことについて話し合ったりしたいので、興味ある人は連絡ください。あるいは、いきなり来てもべつに構いません。
机はどうにか作るにしても、椅子をどうしようか思案しています。作ってもいいのですが、技術的に難しそうなので詳しい人がいればという感じです。十脚くらいまとめて安く売ってるとことかありませんかね。
こういうのが見慣れてて、あんまり場所とらないし、ちょうどいいような気もしますが、こだわりはそれほどないです。ただ一応カウンターのようなものを作る予定ではあるので、↑このくらいの高さがちょうどいいです。低すぎるとちょっと。
「これあげる」みたいなのがあったら、上記住所に送ってください。「これはあげても意味ないかも。そうでもないかも」みたいなのは、お問い合わせくださいな。
今のところほしいのは、
・カウンター(大工得意な人募集)
・椅子(10〜20脚、スツール的なものが10くらいと、ふつうのがいくつかってイメージです。)
・冷蔵庫(備え付けのものがあるのでしばらくは大丈夫。でも小さくて冷凍庫がないので、ゆくゆくはそれなりの大きさのものがほしいです) ・浄水器(ブリタ的なもの)
・電気ケトルまたはポット
・電気コンロ的なもの
こんなところでしょうか。とにかく必要なのは、「椅子」です。これさえあればあとはどうとでもなります。椅子。椅子。椅子! 椅子をどうにかしましょう。
いろんな課題がありますが、僕一人の力でやるのは限界があるので、みなさまのご協力を、本当に、本気で、頼りにしております。お願いいたします。
とりあえず、1日の土曜日と、6日の木曜日(19:00〜)は、いることにします。何もないかもしれませんが、それでもいいじゃないですか! ぜひともいらっしゃいませ。
下記は、ゴールデン街でお店をやっていた頃に載せていた文章です。基本的なコンセプトは↑と同じなので、参考にどうぞ。
木曜喫茶の正体があまりにも不明すぎるので、なにか書いてみます。本当は不明なのもいいよな、と思うので、何も書かないほうがいい気もするんですけども、初めてのお客さんが来やすいように、すこし書きます。ブログを開設するとか、ネットでコミュニケーションして云々とかいうのはとてもイヤなので、このぺらぺらのページ一つで、どうにかやろうと思います。あまりわかりやすくなりすぎないように、散文で。
新宿駅東口方面にある「新宿ゴールデン街」の明るい花園一番街に、「無銘喫茶」という飲み屋があります。通称「無銘」です。そこで毎週木曜日、原則的には午後20時から朝方まで開かれているお店が、「木曜喫茶」です。木曜は年中無休です。場所とかは無銘のHPを参照してください。ちなみに木曜喫茶は、木曜喫茶という名前ですが、木曜喫茶と呼ぶ人はいません。みんな「無銘」と言います。そういうものなのです。
僕こと、「ジャッキー」が店長を務めます。飲み屋です。お酒が飲めます。コーヒーも飲めます(日によっては出してませんが)。「喫茶」と名の付く通り、ソフトドリンクしか飲まないお客さんも多いです。ゴールデン街で最も下戸の多い店かもしれません。飲めない、飲まない人も安心してお越しください。
三階建てで、一階はカウンター席、約十席。二階はソファがあって、お客さんが多くなったときに避難したり、団体さんが来たときに使います。テレビがあるので、夜中に映画を見たりもしないではないです。三階は倉庫です。
食べものは基本的にはメニューにありません。正月に雑煮を作ったり、気まぐれでなんか出すこともありますが、たいていは乾き物と、お客さんが持ってきてくださる各種食糧に頼っています。食べ物の持ち込みはオーケーどころか大歓迎です。飲み物の持ち込みは応相談です。「みんなに飲ませたい酒があるので持ってきたぞ」とかいった場合は、適当にお金を取ったり、取らなかったり、適当にその場で考えます。
チャージ(席料)はなし。お酒は一杯600円(ただしウィスキー角瓶のロック・水割り・ストレートのみ500円)、ソフトドリンクは一種類(飲み放題、しかし適宜遠慮すべし)500円です。あんまり安くないような気もしますが、ゴールデン街では破格です。チャージ1000円、一杯900円は当たり前の世界なので。
お金の話を詳しくしますと、僕が毎週木曜日にこのお店を借りるのに、一回につき10000円かかっています。要するに、利益を10000円以上出さないと赤字になって、僕が損をするわけです。10000円のほかに、倉庫の利用料とか、お菓子代とか、もろもろの費用が2000円くらいかかるとして、毎週12000円くらいだと仮定します。
一番出るメニューが瓶ビール(だいたいヱビス)で、一本600円。仕入れ値が200円くらいなので、利益を400円とします。そうなると、12000円を取り返すためには、ビールが30本出ないといけないわけです。うちに来るお客さんの平均は一晩に十人前後なので、一人が三本ずつ(1800円ぶん)飲んでくれればいいのですが、うちの店の平均客単価はせいぜい800〜1000円(もちろん日によって違います)くらいだと思うので、お客さんが二十人くらい必要です。しかし、二十人もお客さんが来るのは、おそらく年に数回くらいです。
ビール以外のお酒はもうちょっと利益率が高いかもしれませんが、氷代とか、牛乳代とか、割り物の費用も勘案すると、まあ利益400円くらいで妥当でしょう。
感覚としては、だいたい毎週3000〜5000円くらい赤が出ているような気がします。もちろん、景気がいい日はけっこう黒字になることもありますし、トントンになるような日もだんだん増えては来ました。まあ、「最大でも5000円しか赤字が出ない」と考えると気楽なもんです。僕も酒を飲むので、飲み会に行ったと思えば痛くもありません。まあ、僕が飲めば飲むほど赤字はそのぶん増えるんで、飲まないほうがいいんですけど。
お酒は、各種揃えています。ただし、オシャレなカクテルは一切ありません。飲み方はロック、水割り、ストレート、ソーダ割り、ウーロン茶割り、コーラ割り、ジンジャーエール割り、牛乳割り、くらいのもんで、トマトジュースとかオレンジジュースとかがある日は運がいいと思ってください。基本的にはありません。割りたいものがあったら自分で持ってきてください。貢ぎ物は大歓迎です。
さて、ここまではシステム的なことを語ってきましたが、ここらでもうちょっとお店の内実に迫ってみようかと思います。
基本的に、ただの飲み屋なので、「どういうお店」ってことはありません。が、ゴールデン街という町の性格と、現在自然発生的に存在しているお店の空気や雰囲気をまとめて、当たり障りのない範囲でちょっくら書いてみます。
そもそも無銘喫茶は、2002年に開店しました。その頃のお客さんや、それより以前、「あんよ」というお店だったころから通っているお客さんが未だにやってきてくださいます。僕は2005年の6月くらいに初めてお客さんとしてこの店に来て、そのまま居着いてしまいました。それから単発で一度、二度店長をやる機会があり、2007年くらいには月一でやるようになりました。詳しく覚えていないのですが確か2008年くらいに前の店長が現役を退いたので、僕が木曜日を受け継いでいる、といった成り行きです。
なので、常連さんの何割かは僕が店長を始める前からこの店に通っている人です。僕が入るようになってから通い始めてくださっている方もたくさんいます。二十代から四十代くらいの方がやはり多いですが、六十代、七十代の方もいます。男性も女性も来ます。要するに、「客層はこうだ」というのはとくにありません。
で、そういういろいろとばらばらな人たちが、なんとなくやってきて、何かを飲みながら話をしたりします。常連と言っても、毎週のように来る人もいれば、月に一度くらい来る人、数ヶ月に一度くる人、半年か一年に一度ひょっこり来る人、というふうにさまざまなので、カウンターに座る顔ぶれは毎週変わります。でも通っているうちに顔見知りが増えてくるので、しぜん会話も増え、弾むようになります。それを初めて来た人は「閉鎖的だ」と感じることもあるのかもしれませんが、誰だって初めて来た時は知らない人だらけだったのです。僕もそうでした。
よく例に出すのですが、子供のころに遊んだ公園とか原っぱ、例えば『ドラえもん』の空き地みたいなものを思い浮かべてほしいのです。ドラえもんを読んでいて、「じゃ、学校終わったら空き地に集合な!」とか言ってるシーンは、まず出てきません。あの空き地は、約束をして集う場所ではなくて、「暇なやつがなんとなく集まってくる」場所なのですよ。で、集まってきたメンバーに応じて、その日の遊びが決まってくるんだと思います。
空き地に遊びに行って、すでに誰かが鬼ごっことかして遊んでいた場合は、「入れて」と言ったり、「入る?」と尋ねられたりして、遊びの輪の中に入っていきます。よほどの常連でなければ、「入れて」や「入る?」なしに自然に遊びにとけ込めることはありません。
また、鬼ごっこしているところに、もしも誰かがベーゴマを大量に持ってやって来たとしたら、「鬼ごっこやめて、ベーゴマしようぜ!」ということにもなります。ベーゴマに飽きてきたら、今度は缶けりが始まるかもしれません。缶がなければ、「ポコペン」になるかもしれません。人数が多くなってきたら、三角ベースくらいできるかもしれません。演技が好きな子ばかりなら、「○○ごっこ」が盛り上がるでしょう。低学年の子がいたら、彼ら彼女らの特性を生かした遊びに、自然に移ろっていくものだと思います。「低学年の子が多いから、サッカーをしてもつまらない。裏山に行って探検しよう」みたいなことになったり。男の子と女の子が混合で遊ぶ場合もだいたい事情は同じです。
また、ドラえもんで面白いのは、空き地でみんなが、特に何をするでもなく土管に座ったり突っ立ったりして喋っているところへのび太が通りかかる、みたいな場面がけっこう多いことです。
具体的な「遊び」が定まってなくても、友達とぼんやり座ってるだけで楽しいもんです。中学生くらいのころは、よくそんな感じで遊んでいました。ある集合住宅の一階の、エレベーターの前あたりが仲間の溜まり場になっていたので、夏休みの午前中、アニメを見終わったらそこに行きます。すると誰かがいます。いなかったら、そのうち来ます。二人でぼんやりしていると、三人目が来ます。もうちょっと人数が増えてくると、「どこ行こっか」って話になります。あの、みんなが揃うまでのちょっとした待機時間は、今思えば本当に幸せな時間だったなと思います。携帯電話がなかったころは、だいたいみんな、そうやってたと思います。僕の世代はギリギリでした。
エレベーター前にたむろしていて、それほど仲良くない子でも偶然通りがかったら、「なにしてんの?」とか言うんですよね。で、「べつに」とか言うんですよ。「遊ぶ?」とか言うと、「うん」とか言う。そんで初めてその子と遊んでみたら、けっこう楽しくって、いつの間にかエレベーター前の住人になっちゃったりとか、よくあることです。
ゴールデン街ってのは、そういうのとずいぶんよく似てると思います。
一種の空き地っていうか、待ちあわせ場所っていうか、出会いの場っていうか。そう、そういう「場」なんですよ。木曜喫茶は、いちおう僕の心の中では、そういう「場」であってほしいなあと、思っているんです。
だから、僕もそうだし、お客さんはみんな、たぶん基本的に「排除」という発想はありません。「入れて」って言われたらとりあえず入れてあげるし、気が向けば「入る?」って声をかけます。それでいろいろ言葉を交わしながら、お互いに適切な距離感を探していきます。
逆に、「お願いだから、『入れて』なんて言ってくれるな」というオーラを、意図してかせずにか、醸しだしているような人に対しては、ゴールデン街のお客さんはたいてい、そっとしておいてくれます。「まあ、一人で飲みたい場合もあるよな」という感じで。
「入れてほしいな」っていう顔をしている人や、ちょっと勇気を出して隣の会話に口を挟んできた人に対して、ゴールデン街の人はみんな優しい、と思います。少なくとも無銘のお客さんは、そういう人が多いように思います。みんな人と話すのが好きで、ここに来ているので、「知らない人は知らない、十回通ってきてから話しかけろ」という発想は、ありません。
その代わり、黙っている人に対して、むりに言葉を引き出そうとする人も、ほとんどいません。きっと、黙っている人に対して、「えたいがしれないなあ」と思う人もいれば、「人の話を聞くだけで楽しいっていう場合もあるよな」と思う人もいれば、「何考えてるのか聞いてみたいけど、どうも話しかけづらいなあ」と思う人もいるでしょう。そういうところも、楽しいところです。
要するに、ゴールデン街では、誰が何をしていても、「そういう存在」として、認めてくれるということです。振る舞いたいように振る舞っていいんです。迷惑さえかけなければ。距離感を間違えることもあるかもしれませんが、それは双方が、あるいはお店の空気全体が、少しずつ調整していきます。そういう自浄作用が、あるような気がします。
自慢じゃないですが、ここに通ってくるお客さんは、面白い、魅力的な人たちばかりです。悪い人はいません。たまにいても、そのうち来なくなります。不思議ですが、そういうものなのです。
人と話す、ということはとても大事なことで、人生の基本の基本といえるようなことです。社会人になると、仕事関係の人と、昔の友達以外の人間と、話すことがなくなります。そうすると、やっぱり寂しいし、世界観も狭くなってしまいがちです。だから、「三番目の友達」を見つける場所として、ゴールデン街があるのです。
というわけで、何が伝わったかはわかりませんが、興味のある方は一度足をお運びください。
(2011/09/14)